今日は、近江八幡で講演のお仕事でした。野洲養護学校に子供を通わせる近江八幡市の保護者さんたちの会「八幡ハチドリの会」のみなさんの依頼で「障害のある子どものがいるご家族の将来のお金の不安についてお話をしました。
最初に「私の話だけを鵜呑みにしないで、いろんな立ち位置の話を聞いて、考えてくださいね」と言いました。
というのは、お金についてはその家の経済状況と価値観によってずいぶん考え方が違うからです。基本的に私は「庶民向け」というか、「あんまり無理して残さないでいいですよ。日本には憲法25条があります。生存権保障です。今の暮らしを切り詰めて無理してお金を貯めるより、元気なうちに家族で旅行に行ったり、おいしいものを食べたりして、ご家族で今の毎日を楽しんでください。」という話をします。
でも、このお金の話は、いろんな立場の人がいろんな意見を言っていて、多額のお金を残すように言われる人もいます。
講演後、ひとりのお母さんが質問してくださいました。
「私は、他の方の講演も聞いたことがあって、その時は、2000万円残すように言われました。その話を聞いて、私は、「もし、子どもにちょうどいいグループホームが見つかったとしても、入らずにできるだけ長く家にいてもらって、お金を貯めたほうがいいのだ」と思いました。でも、今日の坂本先生の話を聞くと、そうではないように思います。早いうちに入って、子どもがグループホームでの生活に慣れることも大切だと思います。先生のご意見を聞きたいです。」
私は答えました。
「子どもさんにあうグループホームが見つかったのなら、それは入所されたほうがいいと思います。」
講演後、主催してくれた人からメールが届きました。
「”2000万円貯めておくように”という話を聞いたお母さんは、今回のお話を聴いて心が軽くなったと言われてました。
憲法で定められた権利だと頭において、堂々と生きようと思います。」
私の話が、堂々と生きてもらえることにつながったのならうれしい。
食後は友人のお店で美味しいランチをいただき、おしゃべりしてゆったり過ごせました。
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